理科:映画オデッセイから学ぶ!『水』のレシピを知ってますか?
こんにちは。艇学スクール東京校で学科師を担当している太田です。
突然ですが、映画「オデッセイ」を見たことありますか?
テレビCMの予告編が面白かったので、映画館に見に行ったのですが、その中で中学理科に関係する面白い場面があったので紹介したいと思います。
簡単にあらすじを説明しますと、主役のマット・デイモンは火星探査員で、火星での嵐に巻き込まれて死んだと仲間に勘違いされます。そして、仲間は嵐から逃れるため、火星を脱出して地球に向かってしまいます。
一人取り残されたマット・デイモンは何とか基地にたどり着き、次の火星探査船(定期船)が来るまで生き延びようとするのですが、食料が足りません。さぁ困った。
思案しながら食料を見ているうちにジャガイモがあることに気付いたマット・デイモン。そのジャガイモを種芋にして基地内でジャガイモを育てようとするわけですが、、、
ここからが、中学理科のお話。
ジャガイモを育てるために土を運び込んだり、保存していた乗組員の排泄物(う〇ち)を使ったりして、肥料のほうはOK。でも火星には植物に必要な水がありません。
ここでマット・デイモンが言ったセリフは
「俺は水のレシピを知っている」
でした。
正確ではないかもしれませんが、まぁ大体こんな感じだったと思います。
このセリフを聞いて(字幕を見て)、私は次の行動が読めました。
更にその後の展開も予想通り。
皆さんはマット・デイモンの次の行動、分かりますか?
次の行動、それは、、、
「燃料を燃やす」
でした。
さぁ、ここで問題です。
有機物には一般に何と何が含まれていますか?
まず一つ目は炭素(C)ですね。これは覚えてますよね。もう一つは、、、
そう、水素(H)です。
この水素の方を覚えていない人が結構いるんですが、とても重要ですよ。必ず覚えて下さいね。
例外的に水素を含まない有機物もありますが、少なくとも中学生の範囲では出てきません。だから有機物は炭素と水素の両方を含んでいると考えてもらってOKです。
しかも通常は炭素原子より水素原子の方が圧倒的にたくさん含まれているんですよ。意外でしたか?
では、次の問題です。
有機物を燃やすと一般に何と何ができるでしょうか?
先ほどの問題が分かれば自動的に答えが出てきますよ。
「燃える」というのは「酸化する」つまり、「酸素と化合する」ということですから、
炭素(C)は酸化すると二酸化炭素に、
水素(H)は酸化すると水に
なりますよね。
だから答えは二酸化炭素と水です。
マット・デイモンはこれを知っていたので、宇宙船の燃料(有機物)を燃やしたのです。
そうです。水のレシピとは有機物を燃やすということなんです。
しかし、燃料の量をうまく調節できずに爆発事故を起こしてしまいます。(これも私の読み通り(笑))
最終的にはうまく少しずつ燃料を燃やすことができ、水(と二酸化炭素)をゲットするわけですが、その後のお話はレンタルビデオでどうぞ。(別に回し者ではありません(笑))
有機物関連の問題は学科試験でも狙われやすいので、しっかり復習しておいて下さいね!
ちなみに、先ほども言いましたが、通常は有機物に含まれる炭素原子と水素原子の数は圧倒的に水素原子の方が多いので、燃やしてできる二酸化炭素と水の分子数も大抵は水の方が多くなります。
例えばガスコンロの火をつけると二酸化炭素がたくさんできそうですが、それ以上にたくさんの水蒸気もできるので、意外と湿気ちゃうんです。だから、焼きのりを直接火であぶってもパリッとはならないんですよね。熱だけ伝わるように間に大きなフライパンのようなものを入れるとか、工夫が必要なんです。
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有機物の問題が出たときはマット・デイモンの「水のレシピ」を思い出してくださいね!
それではまた更新します!
東京校学科講師 太田