目付けと状況判断の関係から分かった、周辺視野活用術
こんにちは、艇学スクール福岡校代表の土井です。
ボートレーサーって本当に凄いですよね!
活躍するには、さまざまな要素があると思います。身長体重にはじまり、高い旋回技術を可能にする運動機能、そして、エンジン整備等に関わる知識と技術、それらを複合的に使い勝負に勝つ為の状況判断とメンタリティーの要素にまで、非常に高いスキルが要求されているのだと思います。
だからこそ、トップレーサーは魅力的であり。自分も同じ舞台で戦いたいと思っている方が多いのではないでしょうか!
ボートレーサー試験2次試験において、これらの適性力を検査している訳ですが、この時にしっかりとした対応が出来ることは、必要なスキルを満たしている事にもなりますので、習得できる知識やスキルを身に着けて置く事をお勧めします。
そこで本日は、試験にも役立つ“状況判断”を高める方法について解説します。
状況判断をするには情報を得る必要があります。以前「見る力」としてお話をしましたのでこの部分は今日は省略します。読んでない方はこちら→艇学公式ブログ1月20日
この状況判断を高める為には、目からのインプットが大きな役割を果たします。その中でも「周辺視野」を上手く使うこと意識することが有効だと考えています。
ここで「目付けと状況判断の関係」の研究論文がありますので紹介します。
剣道には、古くから「遠山の目付け」と言う教えがあり、一点を凝視するのではなく、遠くの山を見るように相手を全体的に注目すること。そうすれば有効視野を広く持つ事が出来きるとされています。
この研究では、熟練者(最高段位者)と大学生を被験者として、相手のどこを見ているのか、どの距離を見ているのかを測定し分析しています。
結果は、熟練者は常に対戦者の少し奥に一定の目付けを行っており、驚くべきはその再現性の高さであり、5本の打突においてほぼ同じ数値を記録した。それに対し大学生ではその様な結果にならず、安定した目付けが行なわれていない事が打突の正確性を欠く事にも繋がっていると報告されています。(九州産業大学・秋山准教授)
人間の目には、中心視と周辺視の機能があります。中心視では字や色カタチを判別しますが、物の動きに対する反応は遅くなります。一方、周辺視は細かは判別は出来ませんが、周囲に対する物の動きに対する反応が速い事が特徴なのです。
これは、目の網膜から脳への信号を送り出す神経節細胞の働きであり、動きや奥行の情報は主としてマグノ系神経回路の信号にもとづいており、明るさや色の情報は主としてパルボ系神経回路の信号にもとづいているほか、線や傾きの方向・長さの情報も主としてパルボ系神経回路の信号にもとづいているのです。
このマグノ系とパルボ系において情報の区分がされており、マグノ系はとりあえず急いで視覚刺激の有無を知らせ、パルボ系は後からゆっくりと細かな特徴を知らせている事が分かっています。
つまり、何がいいたいのかと言うと、状況判断をすばやくするには周辺視(周辺視野)を上手く活用する必要があると言う事です!
そこで、この周辺視野をトレーニングする方法をお伝えします。
やっと、関心事の入ります。(笑)
2次試験のスポーツビジョンの中に、周辺視野という項目があります。
これは、大きなパネルに赤い「●」がランダムにすばやく出題されます。
この「●」を正確に手で押して行き、押せた回数が検査結果となります。
この試験については、多くの受験生からどうしたらトレーニングできますか?
こんな質問をこれまでに300名以上からいただきました。
本当は教えたくないのですが
今日は、特別に動画を使って出来る方法を紹介します。
先ず、YouTube「艇学チャンネル」のチャンネル登録を必ずしましょう!(笑)
こちらの「周辺視野トレーニング」の動画をみて下さい。
https://youtu.be/z9z3p4v1xV4
動画には、試験と同じ様に画面に「●」がランダムに点灯します。
※出来れば、スマホではなく50インチとかの大画面がお勧めです。
【眼球運動トレーニング方法】
1)画面を目線の位置にする
2)「●」が出題されたら目線を移動して行く
3)「●」の出題を見失わない様にする
※慣れてきたら、再生速度を1.0→0.75→0.5へと変更してみましょう。
【周辺視野トレーニング方法】
1)画面を目線の位置にする
2)「●」が出題されても目線は移動しない、中央の〇印を凝視する
3)中央の〇印を見ている状態で、「●」の出題を見失わない様にする
※慣れてきたら、再生速度を1.0→0.75→0.5へと変更してみましょう。
試験対策として実践的にトレーニングをしたければ、手を「●」の位置へすばやく動かしてみて下さい!
これを、日々繰り返す事でマグノ系神経回路を刺激し、前頭眼野・運動野・視覚野をはたらかせることになり、すばやい状況判断を実現することが出来ます。
是非、取り組んで下さい。
そして、チャンネル登録お願いします。(笑)
艇学スクールでは、ボートレーサーとして必要と思われる要素を高めることに取り組んでいます。将来の活躍するレーサーを目指すなら艇学スクールへの通学がお勧めですよ!
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それではまた更新します!
福岡校代表 土井
《参考文献》
剣道の面技における目付けの解明−剣道最高段位者と大学生競技者による検証−
九州工業大学大学院 生命体工学研究科 脳情報専攻 秋山 大輔